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再び自転車で走り出し、道の駅を出発してからは、先の峠道とはうってかわって、穏やかで平たんな道のりが続いた。
もはや、峠の頂上にあれほど歩道に積み上げられていた残雪は、路肩はおろか、周囲の田んぼや畑にも全く残っていなかった。
標高差300mの違いは大きいという事か。
しばらくすると野田川の市街地に入り、国道176号線は国道312号線と合流した。
国道176号線を北上して行くうち、山並みが次第に遠ざかっていく様が、だんだんと自分が海際まで近づいて来ているという事を感じさせてくれた。
長らく旅路を共にした国道176号線とも、いよいよここでお別れし、県道へ折れる。
折れた県道を少し進むと与謝野の市街地に到達。
いよいよここまで来ると、およそほとんど海際となり、3日目にして今自転車旅行初の日本海到達となった。
与謝野の市街地から天橋立の北側の集落にあたる府中まではもう5kmとない。
本日の目的地であり、宿泊地である天橋立も、もう目前に迫って来ていた。
宮津湾を北上。
県道から国道178号線へと乗り換えると、右手には海が見えるようになり、沿道には蟹!カニ!!!かに!!!!!の文字が躍る。
いよいよ観光地っぽい風景になって来たな、と思いつつ、シャカシャカとなんとなく自転車のペダルを回しながら走っているうちに、私は本日の目的地である天橋立に到着した。
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