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第76回 秋の養老渓谷自転車旅行

2010/11/24


○千葉中央〜養老渓谷○

走ることすぐで、私は千葉の中心街、千葉駅へと到着した。
さすがに人口90万人を抱える街ということもあって、駅前はバカでかい。
巨大なそごうが2つ並んで建っている上に、県庁までモノレールも通じていた。

私は、目的である食糧補給を済ませる為、千葉駅から少し離れて、京成線の千葉中央の駅ビル内にあるロッテリアへと自転車を走らせた。

ロッテリアに入るや否や、私は怪物のように大量にハンバーガーを買い漁る…。
ドリンクはもちろんのこと、エビバーガー×2、ソーセージエッグサンドに加えてペッパーポークサンド&エッグサンド、おまけにセットのナチュラルポテト付きだ。

もう、これでもかっ!!!

という、注文っぷりに、朝から店員さんもさぞかし発狂しそうなことだっただろう。

若干どころか、店員さんに大変申し訳ない気持ちになった私であるが、何しろ、自転車に乗っている最中のエネルギー補給は死活問題だ。
サラリーマン達が新聞なんかを読みながらゆっくりと朝のティーブレイクをしている傍ら、私は魔物のようにエビバーガーに食らいついていた。
十分に腹に食料を蓄えた後、ガバガバとドリンクを飲みほし、ハンバーガーをリュックへと詰め、私はいざ養老渓谷向かうため、再び自転車に跨って走りだした。

千葉市1千葉市2

さてさて、満足に食糧補給を済ませた私は、千葉の中心街を離れ、再度海沿いを走る国道へと戻って来た。
前回は君津から房総丘陵を真横にぶった切るという、今改めて考えてみるとなんとも無茶なルートであったが、今回は市原から養老川沿いに徐々に標高を上げていくルートだ。

ふふふ・・・
等高線のチェックは完璧だった。

事前の必勝体制で、ルートの選定は入念に行っていた私は、蘇我を過ぎたところで、千葉からずっと湾岸沿いを走っていた国道16号線とお別れし、徐々に内陸を目指していくルートへと切り替えた。

内陸目指して走ることしばらくは、市原の市街地を走った。
浜野や八幡宿・・・次々と市原の市街地を抜けていく。
さすがにここ、東京を離れて千葉も過ぎるところまで来ると、次第に住宅の合間合間に田畑を散見できるようになり、遠くからでも目立つようなバカでかい高層建築物は見当たらなくなった。
平日の午前中ということもあって、至極のどかな街風景である。

・・・おっと。
ここで、軽くONEアップ。

市原の市街地を丁度抜けようかというところで、1年越しの私の2度目の房総丘陵挑戦がいよいよ始まった。

市原市

最初のアップからしばらくは、心地よい程度のアップダウンが続いた。
遠くには、これから私が走るであろう、房総の丘陵風景を覗うことが出来る。
またアップがあって、下りきると、今度は視界が一気に開け、見事に一面すがすがしいほどの田園風景になった。

なるほど。
内陸はこんな感じになっているとは。

目の前に広がる長閑な田園風景は、私にとってはなかなかに意外だった。

正直のところ千葉県と聞くと私は海のイメージしかなかった。
内陸の方がどうなっているのかなぞは考えもしなかったし、知っている観光名所といえば、前年私が行った養老渓谷だけだ。

(私の勝手なイメージで千葉を語ってしまい、千葉県の皆さん、本当に申し訳ありません!m(_ _)m)

そして前年はなにより、あまりに坂道が辛かった記憶が強烈過ぎて、房総半島の内陸=山という印象しかなく、周りの景色に対して感慨に浸る余裕なんか、よもや、ある訳がなかった。

ルートの切り方1つでこんなにも違うとは。

まったく旅とは驚きの連続だ。
今まで、幾度となく早起きをして、様々なところへ赴き、いろんな景色に触れて来たつもりではあったが、また今回も、今ある目の前の光景に驚かされてしまう。

旅に終わりがないとは、まさしくこのことなのか・・・

・・・

ふっ
ヽ( ´ー)ノ

・・・

ごめんなさい。
今、私、チョーかっこつけました_| ̄|○ il||li

・・・

(おまけに、このビミョーな空気感・・・
・・・
ホント、自分のせいっす!
申し訳ないっす!!!)

・・・
エヘン、エヘン

どうか今の件は何にもなかったことにして、気にせずそのまま旅行記を読み進めていってもらいたいです・・・。

大多喜街道

遮るものは、何もない。

見事な田園風景だった。

遠くには、海外沿いの工業地帯までもをうかがうことも出来る。
いくつもの巨大な煙突から煙が空高く伸びているのが、ここからでも分かった。

そして、何よりこの開放感。
走っていて、とても気持ちが良かった。

田園風景はしばらく続いた。

やがて、街道右手には線路が並走するようになる。
房総半島を真横に横断するローカル鉄道、養老鉄道だ。
田園風景の遥か彼方から、汽笛を鳴らしながらゆっくりと1両編成(果たして1両って、編成なのか!?)の1本の電車がこちら側へ向かってくる。

あぁ、なんて田舎・・・

風情たっぷりだった。

走ること10km。
いつの間にか私は、田園地帯を抜け、上総牛久の市街地まで来ていた。

あまりに気持ちよく走れたもんで、全然10kmも走ったような気がしなかった。

駅前を過ぎて私は、今まで市原からここまでお世話になった大多喜街道を後にして、県道81号線へと乗り換え、特に休憩を挟むことなくそのまま走り続けた。

県道へ入ると、アップダウンは、先程までのように楽勝で心地の良いものではなくなり、幾分厳しいものとなった。

しかし、去年のあの傾斜に比べたらまだまだ。

1年の間に更にまた、様々な山に挑戦してきた私だ。
紅葉に染まる養老渓谷の景色を見るまでは帰れるわけがなかった。

辺りは、だんだんと丘陵味を帯びた風景へと変化していた。

特に主だった高さの山は見当たらない。
・・・が、徐々に周囲の山々が八方を囲っていくこの感じ。

1年前のこの風景となんら変わらなかった。
私はペダルに一層力を込め、まだ見ぬ秋の養老渓谷目指して走り続けた。

房総丘陵2房総丘陵3

県道を走ること、30分程度だろうか。
養老渓谷までは残り10kmちょい、というところで、私は高滝ダムという多少観光名所っぽい場所へと辿り着いた。

先程より
「高滝ダム○○km ↑」
という看板は気になっていたのだが

果たして、こんなところにダムなんてあるのだろうか??

私は至極疑問だった。

なにせ、周りの風景が全くもって
「この先、ダムあります。」
という感じではなかったからだ。

ダムというのはもっと山奥にあるもんじゃないのか??

・・・全然登った気がしないぞ。

そんなことを考えながらダムの方へと歩いて行くと、私は先程の房総半島内陸観と同様、またもや今までのダム観を覆されることになるのだった。

何の変哲もないところにダム。

・・・

(つд⊂)ゴシゴシ

え?

( ゚д゚)ポカーン

池じゃないの?コレ?

・・・

そう、見てくれはただの池だった。
しかし、看板には紛れもなくダムと記されている。

恐らく、ここまでの標高は100mもないだろう。

まず、イメージと全然違う目の前のダムの光景にも驚きだったが、この標高の低さから、どうやって、海まで水源を供給するのかも謎だった。

私にとっては、房総半島七不思議の1つでだったのであった・・・。
(いやいや、七つもねーし。)

高滝ダム1

高滝ダム2ダム

高滝ダムを後にし、再び自転車に跨った後も、アップダウンは先程と同様のものが続いて行った。

しかし、距離的にはもう10kmを切っている。

「養老渓谷↑ 8km」
の看板を発見。

俄然、テンションが上がる。

このくらいのアップダウンならまだまだ余裕っしょ。
こんな傾斜・・・1年でヘタレから劇的に山に耐性がついた、てっぴいさんの敵ではないわ!!!

ふふふ・・・
ふはははははははっっっ!!!!!

・・・

あれ?
なんか、ペダルが重く・・・

・・・

??

・・・

また、この展開かー!!!!!(#゚Д゚)ゴルァ!!

養老渓谷まで、もう6km程。
景色は先程のなだらかな丘陵風景から、見違えるほど変わっていた。
八方全てを囲う山々、深い谷の下を流れる養老川、左手には凄まじい程の壁のようなガケ(なんか、カバーで覆われてるし・・・)などなど。

え?トンネル?

・・・

山です。
完全に山でした/^o^\フッジサーン笑

傾斜も前年のアレに負けず劣らずだ。

トンネル。
またトンネル。

一旦、下りを挟みーの

続いて、右に折れてペアピン。
ヘアピン、ヘアピン、ヘアピン・・・

いやいや、曲がりすぎだろコレ。

結局、いつものようなのろのろペースになりながらも私は粘った。
大きな下りを、上りきった直後で息もおぼつかないまま、惰性に任せて下って行くと、養老渓谷の駅に到着した。

1年越しの養老渓谷だった。

養老渓谷駅1

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