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そういうわけで、たまたまそこに簡易に設置されたテントのようなお店でご飯が食べれそうだということで私はテントの中へと入って行き、そこでご飯を食べることを決めた。
いざ、テントへ。
おぉ、これはどうも^ ^
中は囲炉裏のように中心を囲むようにして椅子が用意されており、外の寒さとは対照的に非常に暖かい。
中央ではなにやら鍋のようなものが温められているようだった。
この鍋、どうやらしし汁という料理らしい。
端的に言うと豚汁の中に豚肉が入っている要領で、このしし汁にはなんと猪の肉が入っている。
い、猪の肉だと…!?!?
以前、やはり自転車旅行で紀伊半島を旅行した時に尾鷲の居酒屋にてウツボの唐揚げを食したこともあったが、猪料理とは私の経験からも実に初耳だった。
いやぁ、しかし囲炉裏の真ん中にどーんと据えられている鍋の中身が猪料理ならば食べてみない訳にはいかないだろう。
私はせっかくだったので、うどん入りしし汁と味噌こんにゃくを注文し、料理が出されるのを待った。
来た来た…
まずは気になるのはしし汁だ。
未知なる料理ということもあって私は恐る恐る、しし汁を口にして見る。
おぉ…これは…
豚汁に比べると随分とコクのある深みのある味わいだった。
そしてなんといっても、この体にしみる温かさ。
最高だった。
中津峡を訪れる人たちが囲炉裏を囲んで皆しし汁をすすりながら温まる…
あの時のあの瞬間は多くの自転車旅行中の経験の中でも実に貴重な体験をした瞬間だったなぁ、と今でもこうして旅行記を書き綴る中で非常に感じている一場面なのであった。
(ちなみに一緒に注文した味噌こんにゃくもvery goodな味わいでしたよ^ ^♪)
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