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道の駅を出たすぐのところで私は旧大滝村の集落へと差し掛かった。
集落は山間で、本当にわずかばかりに家屋や役所支所、郵便局等が密集しているのみであった。
ここからがいよいよ奥秩父路も本番だ。
大滝の集落を過ぎるとそれまでひたすらに一本道であった国道140号線は2手に分岐し、それぞれ別個のルートを辿った。
どちらを行っても埼玉県と山梨県の県境を結ぶ唯一の経路である雁坂トンネルへと続いて行くが、左が中津峡方面、右が秩父湖、三峯神社方面である。
私の目的地は中津峡であるから、当然左のルートへと進んだ。
分岐を過ぎた後、しばらくだらだらとした登り坂が続き、辺りも大滝の集落と比べてさらに山深くなって来た次の瞬間、私はとんでもない光景を目の当たりにした。
エエエエェェェェェ\(゜ロ\)(/ロ゜)/ェェェェェエエエエ
な、なんじゃこりゃー!!!!!
…
道が1回転ループして山の上へと登っている。
登った先にはどうやらダムらしきものが存在しているようだった。
いったい、何がどうなってこのような道が出来上がったのだろうか…
突如として目の前に現れたこのとんでもない道の光景を目の当たりにして私の理解は到底追いついてはいなかった。
…が、とにかく登るしかない。
そうなのだ。
例え目の前の道がぐにゃぐにゃにひん曲がっていたとしても、壁のような急傾斜の道であろうとも、いきなり1回転し始めようともとにかく進まずしては中津峡には辿り着くことは出来ないのだ。
私は、まもなくループへと差し掛かろうとするこの国道140号線を前にして、一層力強くペダルを踏み込み、山登りの態勢へと入っていった。
しかしいざ登り始めてみると、このループした道、見た目のぶっ飛び具合に加えて、傾斜も以外ときつい。
急傾斜の坂道を一気に登るほどの体力も根気も残念ながら持ち合わせていなかった私は、結局ペダルをゆっくりと踏み込み、じりじりとループ橋の頂上へと向かっていくのが精いっぱいだった。
…
なんとかループ橋の中腹まで至る。
道端からはこの道が本当にぐるりと円を描いて1周している様子が実によ〜く分かった。
…
さらにさらにループ橋と格闘することしばらく。
私はようやくループ橋の最上部まで辿り着くことが出来た。
ここで私はまたも道端から橋の下を眺めてみる。
すると、つい先程まで私がこのループ橋を目撃して驚愕していた場所を走る車が今はまるで手のひらサイズに見える程に私は、このとんでもない橋を非常〜に高い所まで登って来ていることに気付いたのであった…
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